教育移住inマレーシア【費用・治安・医療・教育・学校の選び方】基礎知識

いま、なぜ人気?
マレーシア教育移住の基礎知識

「日本の教育がわが子に合わない」

「世界から取り残されているように見える、日本の学校教育に疑問・不満」

「このままでは英語も話せないし、グローバル(国際的)な視野をもつ人になれると思えない」

30年前から変わらない学校教育の姿、疲れきった先生方、いじめや不登校の問題…。

Yuriko
Yuriko

日本の学校教育を受けていても「英語を話せるようにならない」

っていうのも、多くの親の悩みよね

コロナを経て「臨機応変さに欠ける学校の対応」に失望したり、「学校に通うことの必要性」を問い直したりという人も多いです。「このまま日本だけで教育を受け続けさせることのリスク」が注目され始めている、といえます。

そこで近年、ますます注目を集めているのが「教育移住」による小学生・中学生での留学。子どもがよりよい教育を受けること目的に、海外などに住まいを移すというライフスタイルです。

筆者は、マレーシアに3年間教育移住をし、現在はカナダに住んで小中学生の子どもを育てています。「はじめの一歩」にふさわしい東南アジアの国・マレーシアと、クセのない英語を話す北米の国・カナダ。教育移住に人気の2カ国両方を経験している独自の視点で、マレーシアへの教育移住の基礎知識をお伝えします。

この記事を読むと、マレーシアでの教育移住のあらましがわかり、教育の多様性を知ることができます。わが子に「グローバルに活躍する未来」という選択肢をふやすことができるでしょう。

Yuriko
Yuriko

「子どもの教育、このままでいいのかな」と不安・不満をかかえている

あなたのヒントになればうれしいです

マレーシアへの教育移住、なぜ人気?

マレーシアへの教育移住は

  • 学 費:比較的手頃
  • 学 校:個性豊かな学校が数多くある(200校近くあるといわれている)
  • 治 安:東南アジアの中では比較的安全
  • 医 療:日系クリニックもあり、医療レベルは低くない
  • 教 育:多くはイギリス式で、勉強と課外活動のバランスがよい

と、多くの条件・選択肢がそろっています。

また、日本から距離的に近いこと、時差が1時間しかないこと、エアアジアなどLCCを利用して比較的安価に渡航できることなどもあり、「最初の海外留学の地」として合理的な面が多いです。母親と子どもだけがマレーシアに教育移住する「母子移住」のパターンが多いのも特徴です。

マレーシアへの教育移住の人気は急上昇していて、また、低年齢化も進んでいます。

Yuriko
Yuriko

マレーシアに留学する、というよりも、

「いろいろな教育制度・学校が選べるところに行く」って感じ

教育移住 in マレーシア:インターナショナルスクールの学費は?

マレーシア、インターナショナルスクール
学費帯「竹」クラスの「テイラーズインターナショナルスクール」。設備は、キラキラの豪華さはないものの整っています。生徒と教師はほとんどがマレーシア人。そうした学校は、英語力がないと入学できないケースがよくあります。

マレーシアのインターナショナルスクールの学費は、よく「松竹梅」といわれます。それだけ学費の幅が広く、月々に換算すると月額5万円程度~30万円程度、といったところです。

マレーシアのインターナショナルスクールの学費「松竹梅」

  • 松クラス:年間300万円~350万円前後 (月額25~30万円程度)
  • 竹クラス:年間150万円~200万円台後半(月額10~20万円程度)
  • 梅クラス:年間60万円~100万円台前半 (月額5~8万円程度)

インターナショナルスクールの学費の差がどこに現れるかというと、主に

  • ネイティブスピーカー教師の数
  • 施設の立派さ
  • 立地
  • 課外活動や行事の豊富さ

の4点になります。

イギリスやアメリカなど英語圏の先生が多くて、学校の設備が立派だと学費は高額になります。また、そうした高額な学費のインターナショナルスクールでは、放課後のスポーツのアクティビティが盛んであったり、カフェテリアのランチのメニューが立派だったり、先生一人当たりの生徒が少なかったりと「さすが高いだけある」と思う点が多々あります。

一方、年間100万円台以下の学校であれば、先生の多くはマレーシア人やインドネシア人など「ローカル(地元)」の先生が多くなります(例外もあります)。生徒も、ほとんどが地元のマレーシア人になるでしょう。設備面も、プールがなかったり図書室があまり充実していなかったりします。こうした学校は「ローカルインター」と呼ばれています。

中間の「竹」クラスの中には「コスパがよい」と感じる学校が見つかりやすいです。その分、「日本人が多い学校」が増えます。

そして、総じて、学費が安い学校はどちらかというと勉強に力を入れている傾向があります。中には「詰め込み教育」っぽい学校もあります。放課後のクラブ活動に対してプラスの費用がかかることも多いです。

一方、学費の高い学校は、スポーツや演劇、楽器、課外活動イベントなどが多くなります。こうした「勉強以外」の活動の方が、先生の手間・道具・場所などのリソースが必要とされるためですね。

Yuriko
Yuriko

学費が安い方が勉強熱心、って意外な感じ?

でも、「体験型」の方がコストがかかるのよね

教育移住や留学を考えると、まず「学費」が気になるところです。費用面で現実的な学校を選ぶことは必須ですが、上記の傾向を頭のかたすみにおいておきましょう。その上で、「わが子に合う学習スタイルかどうか」を考えて学校選びをするとよいです。

教育移住 in マレーシア:治安はいい?安全?交通手段は?

クアラルンプール郊外にあるウォーターテーマパーク「サンウェイラグーン」。スリリングな巨大スライダーから波のプール、遊園地・動物園など子どもも大人も楽しめる施設。住むなら年間パスポートの入手は必至!

マレーシアの治安については、エリアにもよりますが、留学生や駐在員が多く住むようなエリアであれば比較的安全であるといえます。

とはいえ、海外です。日本と同じようなつもりで過ごすことはできません。

小学生の子どもだけで公共の交通機関に乗車したり、遊びに行ったりすることはまずできないです(コンドミニアムの敷地内の公園などであれば大丈夫、と考える家庭もあります)。

学校への徒歩通学も、限られた一部の学校(住居と学校がほぼ隣にあるとか、ゲートに囲まれた街の中に学校も住居もあるなど)以外はほぼ非現実的です。地図で見て徒歩15分、というのはまず歩けません。

昼間は暑いので、外を歩いたり屋外で遊んだりはほぼできません。また、公共の交通機関も限られた場所しか通っていませんので(きれいな電車などはあるにはありますが非常に限られた地域です)、子どもがどこに行くにも親が車で送迎するのが基本。自家用車がない人はGrabという低料金のタクシーのようなものを利用します。

夜間については、ショッピングモールは夜10時など遅くまで開いており、夜9時を過ぎてもにぎわっています。地元のマレーシア人が赤ちゃんや小さな子どもを連れてレストランで食事をしていたり、映画を楽しんだりしている姿が見られます。そういった意味では、ショッピングモール内などであれば夜でも出かけることは可能で、安全、といった感じがあります。ただし、自宅の敷地内からショッピングモールのまではドアツードアで車で移動することは必須です。

夜道を出歩くことは基本的に危険です。暴行事件や誘拐事件などは日本より多いですから、注意を怠ることはできません。安全そうな場所でも、昼間であっても、小さな子どもから手を離さない、男の子であってもトイレに一人でいかせない、などの配慮の徹底は必要です。

そうした基本的なことに気を付けていれば、ほぼ安全に過ごせます。

Yuriko
Yuriko

油断はできないけど、安全に過ごす暮らし方が可能、といえます

教育移住 in マレーシア:医療は高い?安い?日本語は通じる?

医療については大きく心配することはない、というのが3年間住んでみての実感です。(捻挫、アレルギー、予防接種、歯科、ケガの縫合術でマレーシアの病院にかかったことがあります)

大きな総合病院も、近所の小さなクリニックもあり、医師も看護師も基本的に親切です。日本語を話す医師や看護師のいる「日系クリニック」もいくつかありますし、総合病院には日本語の通訳がいるところもあります(要予約・無料)。

風邪や捻挫などの軽い症状であれば、保険なしの実費でかかっても数百円~3000円くらいの医療費で済みます。ただし、CTなどの検査や手術などになると費用は病院によってまちまちで、数万円~20万円程度になることがあるようです(欧米のように100万円の単位に行く例は個人的には聞いたことはないです)。

マレーシアに限らずですが、海外での病気やケガでもっともあてになるのは日本の保険(クレジットカード付帯含む)。なるべく、クレジットカードでカバーできるように一時帰国のスケジュールを組むのがおすすめです。

教育移住 in マレーシア:教育制度はどんな感じ?学校の選び方は?

エプソムカレッジ、マレーシア
空港に比較的近い郊外にあるエプソムカレッジ・マレーシア。広大な敷地と豪華な設備を有する、イギリスの名門ボーディングスクールのマレーシア校。不便な立地なうえに学費帯は「松」の高級インターナショナルスクールだが、カリキュラムや教師の質に定評があり日本人に大人気。

マレーシアにはさまざまなタイプの学校があります。

まず、大きく分けて公立校と私立校があります。公立校に日本人が通うことはまずありません。日本人が教育移住で通うとすればインターナショナルスクールとなり、すべて私立の学校になります。

マレーシアは、イギリスの植民地だった歴史があります。そのため、インターナショナルスクールの8割がたは「イギリス式」の教育制度を採用した学校です。

その他、IB(インターナショナルバカロレア)式・アメリカ式・カナダ式・オーストラリア式・フランス式などがあります。中華系の人が多く通う中華学校もありますし、インド系の人が多く通う学校もあります。通常の学校より小規模でフレキシブルな「フリースクール」という形態もあります。それらはそれぞれ、少数ずつという感じです。

「イギリス式」の学校のもっとも大きな特徴は、16~17歳の時点で「中等教育修了資格認定試験」を受けて合格する必要があることです。この試験に合格しないと、高校卒業の認定が取れません。そのため、13歳を過ぎてからのマレーシア留学にはちょっとした注意が必要です。これについては、話が複雑になるため、また改めます。

小学生以下の年齢でのマレーシア留学であれば、多くの場合、大きな心配はいりません。ただし、イギリス式の学年の数え方は、日本の学年+1~2学年になるので、小学校最終学年の「Year 6(イヤー・シックス)」は10~11歳。日本の小学校4~5年生です。

「イギリス式」の教育制度は、テキストを使って授業をすることも多く、「勉強っぽい」感じがあるため、日本の親からみても違和感が少ないです。(IBの小学校や北米式だと、「遊んでいるようにしか見えない!」「これで勉強なの?レベルが低いのでは!」という声が増えます)

Yuriko
Yuriko

でも小学校以下、とくに低学年の間なら、教育制度による違いというより、

どちらかというと学校それぞれのカラーの違いかな

マレーシアのインターナショナルスクールは本当に数多くありますから、学校選びは実際に見学したり、先生や事務の方などと話してみてから決めることをおすすめします。

学校選びのポイントなどは、また次回の記事で書きますね。

最後に、簡単に気候について簡単に触れておきます。

マレーシアは赤道に近く、一年中が夏です。雨季と乾季はありますが、1日中ずっと雨が降り続くようなことはあまりありません。服装は1年中、日本の真夏の格好です。室内は冷房がきついので、長そでのカーディガンや薄手のパーカーは必須です。雨が降るときはスコールや雷雨です。雨の際の靴は、長靴というよりビーサンやクロックスです(濡れても寒くないので)

まとめ:マレーシアへの教育移住は「トライしやすい」「多様性にふれられる」

まとめると、マレーシアへの教育移住は、留学や海外生活が初めてでも「トライしやすい」要素がたくさんある、といえます。

費用は、中学受験の塾代と学費を考えれば、それと釣り合うような価格帯。

近いので比較的気軽に行き来できますし、心理的にも「合わなければ日本に戻ればいい」と思いやすいです。また、年単位の留学でなくても、サマースクールなど短期でのお試し留学もできます。

常夏なので軽装でいけますし、巨大プール施設や遊園地など楽しい遊び場もたくさんあります。近年は日本人も増えたので、日本人同士の助け合いもしやすいでしょう。

なにより、マレーシアには多様な人種や文化が共存していて、日本にない「多様性」に触れるのにぴったり。短期の留学であっても、価値観や視野が広がることは間違いありません。

Yuriko
Yuriko

私たちも、いまだにマレーシアが大好き!また住みたいなあ。

今回の記事では「基本情報」をお伝えしましたが、まだまだ詳しくお伝えしていきますね。いろいろな話が気になる!という方はnoteXもぜひフォローしてくださいね。

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